恥さらし ■

理解できない

基準に満たない

腫れ物に触りたくない

でもイライラするから

見ないように壊れないように

聞こえるように

刺々しい言葉をぶつける



周囲は固まっていく

柔らかく温かい関係は



私が3歳ぐらいの時に

玄関のドアに向かって蹴り飛ばされたことが

頭に染み付いたときから

なかったのかな

思い出せない

記憶にない


小学生の時

朝食がパンがいいなんて

子供心に変な知識をつけてしまい

引き倒されて

馬のりなり顔が腫れ上がるまで

叩かれ続けた

子供の力ではどーしょうもなかったし

見ている母も見ているしかなかっただろう


母は泣いていた

父を困らせないように

母を困らせないように
 
私がわからないので泣いていた 


私はその苛立ちや怒りの感情

激しい両頬の衝撃に

麻痺してしまった

痛いと思う間もなかった

着替えて学校に行く支度をしているところに

強烈な感情をぶつけられ

固まっているうちに引き倒されて

目も開けていられず

ただただなにもかもその時点でどうしようもなかった


中学生の頃

リビングの大きなテーブルを金属バットで叩き割った父


最初の子供で扱いにくかったのだろう

時期が悪かったのだろう

仕事でのこと

親たちの人生との比較

思い通りにならない私



家族旅行はいつしか私だけ抜けていた

私はむしろ安心していた




口を開けても声にならない

重い

考えているのに

言葉として声が出ない



聞こえてくる父の笑い声さえ私を重くする




田舎は選べるものが少ない

皆、身の回りのことで手がいっぱいだ

方法も手段もわからないまま

生きる方法がわからない







カンザキイオリ さんの

アダルトチルドレン

を聞いて

聴いているだけなのに


涙がでた

自分の中で何かが動いたわけではないけど

目を開けているだけで

涙がでた


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